バターとマーガリンの特徴と使い方

料理の仕組み
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お菓子作りに使用したり、パンに塗って食べたり、普段の料理にも使用してなど用途が様々なバターやマーガリン。マーガリンはトランス脂肪酸が…と気になってしまったり、バターとマーガリンどっちを使えばいいのか?など使用方法にも疑問があります。どちらも見た目は似ているが何が違うのか用途はどう分ければいいのか考えてみましょう。

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バターとマーガリンの違い

見た目が似ているバターとマーガリン。そもそもの原料は何なのか簡単にいうと、バターは動物脂でマーガリンは加工脂に分かれます。ちなみに、植物脂に分類されるのはカカオ油やパーム油と呼ばれるものです。では、動物脂のバターと加工脂のマーガリン何が違うのでしょうか。

バターの作り方

牛乳を遠心分離させたものがお菓子作りで使用されることの多い「生クリーム」です。その生クリームをさらに攪拌することで生クリームに含まれている脂肪分を塊状にしてバターを作ることができます。これをさらに乳酸菌で発酵させたものを「発酵バター」といい、食塩を足して保存性や風味を高めたものが「有塩バター」です。

バターは自由研究などで作ったこともあるのではないでしょうか。脂肪分の多い生クリームを冷却しながら拡販することで簡単に作ることができます。

マーガリンの作り方

マーガリンは植物性の油に水素や乳化剤・塩を添加して乳化させ冷却したものです。マーガリンの特徴はバターよりもショートニング性というサクサクとした食感を作り出すことができます。同じように水素を添加して作られた油脂にショートニングというものがあり、ショートニングを使用するとさらにホロっとした食感のお菓子を作ることができます。

マーガリン・バターの使い分

バターとマーガリンは作り方や原料も違いますが、硬さにも違いがあります。バターは13~18度になると柔らかくなりますが、マーガリンは10度ぐらいから柔らかくなります。この特徴を生かすと、クロワッサンやパイ生地を作る際にはより硬さを保っていられるバターが向いています。

クリーミング性

マーガリンやバターにはクリーミング性とショートニング性という性質を持っています。クリーミング性とは空気を取り込む性質のことです。お菓子を作る際に「白っぽくなるまで混ぜる」というのは白っぽくなるにはそれだけ空気を取り込んでいるということになります。このクリーミング性が多いとやわらかくなめらかな食感を作り出すことができます。クリーミング性はショートニング>マーガリン>バターの順に多くなっています。

ショートニング性

クッキーやクラッカーなどサクサクとした食感を作り出すにはショートニング性というのが大切になります。小麦粉を混ぜていると粘り気がでてしまいサクサクした食感が損なわれてしまいますが、ショートニング性の性質を生かすことで粉の表面に幕を張って食感を損なわないようにしてくれます。

バターの使い方

バターは特有の香りやコクを生かすことができます。フィナンシェやマフィン、バターケーキはバターの香りを活かした焼き菓子になっています。また、ケーキのデコレーションやマカロンのクリームにも使用するバタークリームには硬さを活かしたバターを使用することがおススメです。また、サクサクとした食感を出したいクッキーにはマーガリンが向いているかもしれませんが、型抜きやアイスボックスを作る際にも硬さを活かしたバターのほうが作りやすいかもしれません。

マーガリンの使い方

マーガリンはクリーミング性もショートニング性もあり様々な料理に使用することができます。そのため、ビスケットやクラッカーにはマーガリンが向いていると言えます。空気を取り込むことが得意なマーガリンはスポンジケーキなどフワフワしたものを作るのにも向いています。また、パンを作る際に油脂を練りこむ工程では柔らかくなりやすいマーガリンのほうが扱いやすいです。パンを食べる際にもマーガリンは硬すぎず扱いやすいですね。

トランス脂肪酸ってなに?

「マーガリンはトランス脂肪酸を多く含んでいる」という言葉を以前よく聞きましたが、トランス脂肪酸とはいったい何でしょう。

トランス脂肪酸とは

簡単に言うとトランス脂肪酸はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を上昇させるものです。このLDLコレステロールが高いと心疾患や動脈硬化のリスクが高まる可能性があります。トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングを作る際に水素を添加する過程で作られたり、揚げ物をする際に高温の油を使用する際に生成されます。また、バターにもトランス脂肪酸は含まれています。

トランス脂肪酸とマーガリン

マーガリンを作る過程でトランス脂肪酸を精製しますが、健康被害になる量はを日本人の食生活では摂取していないと言われています。海外では食生活の特性上、脂質の摂取量が多いこともありWHOで基準が定められていますが、日本人の食生活では海外と比べると脂質摂取量はとても少ないです。また、販売されているマーガリンは「トランス脂肪酸を低減に取り組んでいる」という言葉も見るようになり安心・安全な製品になりました。

トランス脂肪酸の低減について (j-margarine.com)

まとめ

バターもマーガリンもそれぞれの特徴があり、作るものによってその特徴を活かした方を使用するのが良いですね。脂質の取り過ぎはバターでもマーガリンでも健康被害になります。それを踏まえて、バターやマーガリンの特徴を活かし料理の幅を広げ料理のスキルアップに繋がればと思います。

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